
発達障害(ASD・ADHD)のわが子が入院することになった時
「環境の変化が苦手なのに、パニックにならずに過ごせるだろうか……」
親なら誰しもが、不安で押しつぶされそうな気持ちになりますよね。
病院という慣れない場所、独特の匂いや音。
感覚過敏やこだわりのある子にとって、
入院生活は想像以上にハードルが高いものです。
こんにちは、やななです。
ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如・多動症)を持つ8歳の息子とグレーゾーンの娘を育てるひとり親です。
先日、息子が児童精神科に入院することになりました。 登校しぶりが激しく、環境の変化に人一倍敏感な息子。親として「何を持っていけば彼の安心を守れるのか」と必死で考え、準備しました。
この記事では、実体験から見つけた「発達障害の子の入院生活を支える安心グッズ3選」をご紹介します。
また、病院ならではの「持ち込みルール」をクリアするためのちょっとした工夫もお伝えします。
この記事が、不安な夜を過ごすママ・パパの心を少しでも軽くするヒントになれば幸いです。
はじめに
先日、発達障害(ASD・ADHD)をもつ8歳の息子が、児童精神科に再入院しました。
入院が決まった時、私の頭を真っ先によぎったことは「再入院に、息子の心が耐えられるだろうか?」という心配でした。
わが家の8歳の息子は、普段から登校しぶりが激しく、日常の小さな変化にも敏感です。
母子分離不安の強い子どもにとって、家以外の場所で夜を過ごすこと、そして「病院」というルールに縛られた空間で過ごすことは、何よりも高い壁に思えます。
「少しでもお家と同じ安心感を届けたい」
「でも、病院の持ち込み制限も守らなくてはならない」
限られた条件の中で、私が「これだけは」と厳選して持ち込んだものは、決して高価な便利グッズではありません。しかし、その数点のアイテムが、慣れない病室を息子にとっての「安心な場所」に変えてくれました。
今回は、ひとりの「母」として試行錯誤した結果たどり着いた、入院生活の守り神とも言える息子の3つの安心グッズをご紹介します。
これからお子さんの入院を控えて不安でたまらない方へ。
「これがあれば大丈夫」という安心を、この記事ですこしでもお届けできれば幸いです。
なぜ発達障害の子に「いつものグッズ」が必要なのか?
発達障害、特に自閉スペクトラム症(ASD)などの特性を持つ子どもにとって、病院は想像以上に過酷な環境です。
なぜ、単なる「持ち物」以上の「いつものグッズ」が重要なのか。
それには、発達障害児に特有の「感覚」と「安心」のメカニズムが関係しています。
病院特有の「不快な刺激」の正体
一見、刺激の少ないように思える入院生活。
定型発達の人には気にならないことでも、感覚過敏がある子にとっては、以下のような「刺激」にさらされることがあります。
- 匂い: 消毒液や独特の薬剤の匂い(嗅覚過敏)
- 音: ナースコールの音、足音、他の患者さんの声(聴覚過敏)
- 感触: 糊のきいた硬いシーツ、慣れない病衣(触覚過敏)
これらの特性を持つ子どもたちにとっては、脳が休まる暇がありません。
その結果、イライラが募ったり、パニック(メルトダウン)を引き起こしたりしてしまいます。
「安心」が治療の質を左右する
元看護師としての視点からもお伝えしたいのが、「お子さんの心が安定していると、検査や治療がスムーズに進む」という事実です。
不安が強い状態では、診察室に入るだけで拒否反応が出てしまうこともあります。
しかし、手元に「いつもの触り心地」や「大好きな世界」があるだけで、お子さんは「ここは怖い場所だけど、これがあるから大丈夫」と、自分の心を守る力を発揮できるようになります。
心の「安全基地」を病室の中に作ってあげること。
それが子ども自身、ひいては親の負担を減らし、入院生活を成功させる最大の鍵になるのです。
厳選3選!入院生活を支えた「三種の神器」
実際に私が準備した、息子が笑顔になる3つのアイテムをご紹介します。
①【触覚の安心】Amazonで購入した「ふわふわタオル」
最初にご紹介するのは、Amazonで見つけたなんてことない「ふわふわのタオル」です。
病院のシーツは、衛生管理のために糊(のり)がパリッと効いています。
触覚過敏がある子にとっては「チクチクして痛い」「冷たくて落ち着かない」と感じる原因に。
そこに、家で使い込んだ「いつもの肌触り」のタオルがあるだけで、そこは一気に自分の居場所に変わります。
- 家と同じ匂いがする
- 顔を埋めると安心できる質感
入院準備のために慌てて買い足したタオルでしたが、看護師さんから「息子くんはいつもこのタオルを抱きしめて寝ていますよ」と教えてもらいました。
なんてことのないタオルが、1番の心の安定剤になったのです。
②【精神の安定】没頭できる「大好きな図鑑」
環境がガラリと変わる入院生活では、より一層、本人の「好き」を大事にしてあげたいですよね。
息子の場合、それは「図鑑」でした。
病院ではイベントや規則正しい生活など、自分ではコントロールできない予定が次々と入ります。
そんな「予測不能な不安」から逃れたいとき、大好きな世界に没頭できる図鑑は、心のシャッターを下ろしてリラックスできる大切な居場所になります。
暇つぶしの道具というよりは、「これさえ見ていれば自分を保てる」というお守りのような存在でした。
毎晩、看護師さんに寝かしつけてもらうとき、5分だけ図鑑を一緒に読んでもらっているそうです。
③【創造の自由】ハサミ抜きの「お道具箱セット」
「入院中に工作?」と思われるかもしれませんが、これこそがわが家の救世主でした。
息子が入院する病棟では、工作の時間が毎日設けられています。
息子は、自分で考えて物を作ることが大好き。
病院という場所は、どうしても「〇〇しちゃダメ」という制限が多くなりがちです。
そんな中で、自分の手で何かを生み出せるお道具箱は、唯一の自由時間をくれました。
- 病院のルール: 刃物は持ち込み禁止、またはナースステーション管理
- 息子の心理: 「持って行ったのに使わせてもらえない」とパニックになるリスク
使い慣れたテープやのり、また折り紙や自由画帳を充実させることで、病院のルールを守りつつ、息子のやりたいを叶えることができました。
【実体験アドバイス】病院に持ち込む際の注意点
お道具箱セットを準備する際、ぜひ意識してほしいのが「病院のルール」と「子供のストレス」のバランスです。
私が実際に持っていったのは、特別なものではなく家で使っているお道具箱。
でも、中身は少しだけカスタマイズしました。
- ハサミはあらかじめ抜く: 病院は安全管理上、刃物の持ち込みが厳禁なことが多いです。現地で没収されると子供がパニックになる可能性があるため、最初から抜いておきましょう。
- 「手でちぎれる」を重視: ハサミがない代わりに、マスキングテープを数種類入れました。これなら一人で創作を楽しめます。プラスチックのテープカッターも持たせました。
- 「のり」は使い慣れたものを: 意外かもしれませんが、病院では文房具の貸し出しがありません。スティックのり1本あるだけで、遊びの幅が広がります。
4. まとめ:完璧じゃなくていい。1枚のタオルが子供を救う
発達障害のお子さんが、親から離れてひとりで入院するということ。
「パニックを起こしたらどうしよう」
「病院にご迷惑をかけたらどうしよう」
準備の段階から張り詰めた気持ちで過ごしている親御さんは多いはずです。
わたしもその一人でした。
私も、最初の入院が決まった当初は「もっと特別なグッズを用意すべきだったかも」と焦りました。
でも、実際に息子を救ってくれたのは、どこにでもある家の中のアイテムたちでした。
- お家の匂いがする、ふわふわのタオル
- 自分の世界を守ってくれる、大好きな図鑑
- 毎日の工作タイムを楽しむための、ハサミ抜きのお道具箱
たとえ準備が万全ではなくても、お母さんやパパが「これを触ると落ち着くかな?」「これがあれば退屈しないかな?」と、その子の特性を想って選んだものであれば、それは立派な「安心グッズ」になります。
入院がはじまってからでも、子供と相談した「安心グッズ」の持ち込みはいつでもできますよ。
もし、この記事を読みながら「うちは何も用意できていない」と不安になっている方がいても、大丈夫。ふわふわのタオル1枚、それだけでも、お子さんにとっては最大の安心グッズになります。
完璧を目指さなくても大丈夫。
少しの工夫と、何より親であるあなたの存在があれば、お子さんは必ず乗り越えていけます。
親子のペースで、よりよい未来のために頑張って行きましょうね。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
また次の記事で、お会いしましょう。



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