「発達障害グレーゾーン」とは?困りごとがある子の育児と向き合うヒント

「発達障害グレーゾーン」とは?困りごとがある子の育児と向き合うヒント 発達育児
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はじめに

こんにちは、やななです!

今日は4歳、年中になった娘のお話をさせてください。

娘は、診断はつかないけれど、特性があると言われる「発達グレーゾーン」の子どもです。

言葉も遅れなく出ているし、運動能力にも問題はない。
けれどもさまざまな特性があって、困難を抱えている。

そんな繊細な娘や発達グレーゾーンについて、綴っていこうと思います。

周囲に理解されにくい「育てにくさ」を感じながら、日々奮闘しているあなたへ。

少しでも共感と、励ましをお届けできたら嬉しいです。

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「グレーゾーン」って何? ― 明確な診断がない子どもたち

発達障害との違いは?

そもそも「発達障害」とは、医学的な診断名があるものを指します。

・自閉スペクトラム症(ASD)
・注意欠如・多動症(ADHD)
・学習障害(LD) など

これらはDSM-5やICD-10/11といった診断基準に基づき、精神科医や小児神経科医などが正式に診断します。

・発達の特性が「日常生活において著しい困難や支障をきたしている」
・医療機関で明確に「発達障害」と診断される

一方で「グレーゾーン」とは、明確な診断基準を満たさないものの、以下のような困難を抱える子どもたちを指します。

・集団行動が苦手
・気持ちの切り替えが遅い
・こだわりが強く、パニックを起こしやすい
・コミュニケーションが一方通行
・読み書きが極端に苦手 など

・発達に「気になる傾向」があるが、診断名がつかないか、様子見とされる
・支援の対象にならない(福祉サービスや加配、通級などの対象外になることもある)

「様子を見ましょう」の曖昧さに疲れる

息子は、最初のK式検査で「ASD」と診断を受けました。
ずっと息子の育てにくさに悩んでいたので、ホッとしたことを憶えています。

一方で娘は、0~2歳までの特徴においては、診断基準を満たすと言われました。
でも診察を受けた3歳頃では消失した特徴も多く、現時点で診断はつかないとのこと。

それでも、医師にはこのように言われました。

「女の子は、特性を努力でカバーして頑張る子が多いです」
「だから人一倍、丁寧に看ていくことが必要です」
「療育に通うと良いでしょう」

診断が付かなくても、療育を受けることはできます。
でもそれ以外の配慮を受けるのは、容易なことではありません。
どこへ行っても言われます。

「様子をみていきましょうね」

グレーゾーンの子どもは、育っていく過程で現れてくる「育てづらさ」に対して、服薬をするなどの対応はとられにくく、直接的な解決策はありません。

それゆえ親として、何をしてあげたら良いかわからない、もどかしさを常に感じています。

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育てにくさの正体 ― 「うちだけ?」という孤独

違和感があっても、見過ごされる現状

入園後、保育園の先生には「特に問題ありませんよ」と言われ、ホッとしていました。

ですが、年少時の保育参観で、明らかに1歩も2歩も遅れて行動する娘を見て、ショックを受けました。

どう見ても集団指示に反応できておらず、周りの子をみて、また周りの子に促されて動いている娘の姿がありました。

それでも保育園の先生からしたら「問題ない」と言われてしまいます。

息子のように、目立って問題行動を起こす子どもは、ある意味、手も目もかけてもらえます。

でも娘のような、おっとりした子どもは、見過ごされてしまうことが多いのだろうと感じています。

周りは困らないけれど、本人自身、困っていることがある。

グレーゾーンの子どもには多いことなのではないかと思います。

育て方の問題にされるつらさ

「娘ちゃん、よく見てあげてくださいね」

そうやって保育園の先生に言われてしまった事がありました。

娘が「お兄ちゃんが怖い」とお漏らしをするようになった頃のことでした。
切り替えができず、大泣きして園庭から戻れない時があると、よく言われていました。

たしかに娘に対して、十分に手を掛けられていなかったかもしれない。

だけど「嫌な記憶を昨日のことのように思い出す」という娘自身の特性も絡んだことだったと思います。

私の関わり方にも、反省すべき点はたくさんあったと思います。

それでも「全部、親の育て方のせい」と言われているような言葉は、とても辛く感じました。

特性から、うまく集団になじめなかったり、成長がゆっくりに見えたりするグレーゾーンの子ども達。
それなのに、つまずきの原因を「親の責任」にされてしまうような場面に、何度もぶつかります。

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支援のはざまで ― 行き場のない親子たち

療育に通えないグレーゾーンの子ども

娘は、兄が発達障害で、児童精神科に繋がれていたことから、すぐ療育に通うことができました。

でも兄が3歳の頃。

沢山の特性に日々悩み、辿り着いた市の心理相談で「グレーゾーンですから、療育に通うほどではない。様子見してください。」と言われたことがありました。

突き放されたように思い、孤独を感じたことを憶えています。

その後、児童精神科にて診断がついた兄ですが、このように「様子見」の一言で、療育に繋がれずに困っている子どもも居るのだろうなと、身をもって実感しました。

支援級?普通級?進路の選択が苦しい理由

娘は、冬から就学相談が始まります。

診断がついていて、特性が色濃い兄においては、悩むことなく支援級を選択できました。

でも娘の場合、どうするべきか、とても悩んでいます。

兄の通う支援級の現実を見ているからこそ、学習が遅れてしまう、特性の強い子同士でぶつかり合うなど、デメリットがあることも分かっています。

けれども、繊細な娘は、些細なひと言で傷つきやすく、友人関係で苦労することは目に見えています。
また集団指示が通りにくかったり、切り替えが苦手だったり、学習面がゆっくりだったり、通常級でやっていくのは難しい部分もあるのかなとも感じています。

また経過を追って、娘の就学のことも記事に書いていきたいです。

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向き合い方のヒント ―― 完璧じゃなくていい

「できない」を責めず、「できる」を伸ばす

「できそうなのに、何でできないんだろう?」

発達障害がある子、とりわけグレーゾーンの子は、そう思われてしまうことが多いのではないでしょうか。

できないことばかりに着目して「できるようにしないといけない」と思ってしまいがちです。

それよりも、昨日より今日できるようになったこと、どんな小さなことでも、見つけて褒めてあげたり、苦手なことを無理してできるようにするより、工夫して補っていけばいいという視点で関わったりすることが大切です。

周囲の理解や、関わり方次第で、大きく伸びる可能性があるのも、グレーゾーンの子の良さだと思います。

「できない」よりも「できる」を伸ばしていくこと。

この関わりで、本人も親も、生きやすくなると感じています。

親自身の心のケアも大切

子どもを見る目が、とても厳しい世の中です。

「あの子は、親がきちんとしていないから」

特性を持つ子の親御さんは、そういう目で見られたことが、一度はあるのではないでしょうか。

私も、子ども達が外食中に騒いでしまって、周りの目が突き刺さり、泣く泣く途中でお店を出たことがあります。

また、療育を受けるにあたっても「日頃の親の関わりが重要」と何度も言われます。
私は、それが結構なプレッシャーだった時期がありました。

どうしても、発達特性を持つ子の親は「常に頑張ること」を求められがちです。

おうち療育を頑張ろうとすればするほど、空回りしてしまうこともあります。

時には「生きているだけで、生かしているだけで花丸」と肩の力を抜く日があっても大丈夫。
毎日、衣食住を整えて、ここまで大きく育ててきただけでも凄いことなんだと、自分を褒めてあげてくださいね。

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おわりに

育てづらさを抱える子ども達を、少ない支援の中で育てあげることは、容易いことではありません。

定型児といわれる子ども達と肩を並べて、競って育っていかざるを得ない子どもを見守ることに、もどかしさや不安も沢山感じることと思います。

現にわたしがそうだからです。

特に、小学校に上がってからがとても心配です。

学習面でとりこぼされていかないか。
女の子特有の友人関係の中で、うまくやっていけるのか。

心配しても仕方ないと思っても、不安に思わない日はないです。

それでも、目の前の子どもの笑顔を守っていくことが、重要だと感じています。
できないことを見つめるより、そのままの子どもを受け入れてあげることが、何よりの支援になると信じています。

この記事が、同じように子どもの「育てにくさ」に悩むあなたに届きますように。
今日も、頑張るあなたとお子さんが笑顔で過ごせることを、心から祈っています。

コメント

  1. まりおん より:

    ものすごく共感しました…私もこのような過程を辿り、埒が開かないので自ら病院へ繋がりました。
    様子見する…これにより支援に繋がるのが遅れることもある…。グレーであるからこその困難。

    • やなな やなな より:

      まりおんさんも、支援を得るまで、本当にご苦労されたんですね……お疲れさまでした(´;ω;`)
      すべての支援者の言う「様子見」に何の意味があるのかと、問い詰めたくなります。
      グレーゾーンは本当に支援を得ていくのが難しいですよね。
      親の頑張りがすべての世界で、何とかならないかなって思います。。。

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