はじめに:保育園を嫌がる子ども、どう対応したらいいの?
朝。何とか起きて、バタバタと支度して「いざ行こう」と玄関に向かう寸前。
「やっぱり保育園いやだ!行きたくない!」とリビングへ引き返す娘。
半泣きで追い掛け回す私に「今のうちに逃げて!」と娘を援護する息子。
我が家のように、朝、白目を剥いているお母さん・お父さん、多いのではないでしょうか。
特に、発達障害を持っている子ども、診断はつかないけれど「発達グレーゾーン」と呼ばれる子ども達は、環境の変化や人間関係、些細な出来事にとても敏感で、保育園を拒否することがよくあります。
この記事では、保育園を嫌がる我が家の4歳発達グレー児との日常をもとに、効果があった5つの対応策をご紹介します。
わが家のケース:4歳娘が「保育園がこわい」と泣く理由
うちの娘は、診断はつかないものの「特性がある」と言われている4歳(年中児)です。
こんな困りごとがあります
・感情の起伏が激しく、よく泣いたり怒ったりする
・些細な失敗(ちょっと躓く、お茶をこぼす等)で大号泣
・触覚過敏があり、人に触られるのを過剰に嫌がる
・過去の嫌な記憶を昨日のことのように思いだす
・切り替えが苦手
泣いたり怒ったりされるたび「あー、またか……」と思ってしまったり
「この子は今しんどいんだ、我慢、我慢」と自分を押し殺したり
人一倍、繊細な娘に、日々手を焼いています。
娘は、朝になると、こんなことを言い始めます。
「お友達がおしりをぺんってしたから、保育園いきたくない」
「いーれーてって言ったのに、お友達がやーだーよって言った、保育園こわい」
こんな日常の一コマも、繊細な娘にとっては、強いストレスになるようです。
まるで全てがさっき起きたことのように話しては、号泣します。
こういった些細な出来事も、激しい登園拒否に繋がっているようです。
保育園を嫌がる子どもに効果的だった5つの対応策
ここからは、実際に家庭で試して効果を感じた対応策をご紹介します。
①「療育」とのバランスで“安心できる日”をつくる
わが家の娘は療育が大好きです。
毎朝「今日は療育ある?」と聞くのが日課。
療育があれば安心して登園できる娘。
保育園だけの日にも
「帰ったら公園に行こう」
「おやつに好きなもの用意するよ」
「一緒にお買い物行くか、公園行くか、どっちがいい?」
帰宅後「好きなことが待っている」と見通しを持たせてあげることで、効果がある日も見られました。
② 家庭に“感情の安全基地”を確保する
娘は、失敗してしまうことが不安で、自分を責めて泣いてしまいます。
わたしの些細な一言や「えっ」と驚いた顔だけで、涙が出てしまいます。
毎月通っているカウンセラーからは
「泣いても責めない、落ち着いて自分で切り替えられたらほめる」
という対応を教えてもらい、実践しています。
感情の揺れを受けとめてあげることが大切。
「安全な心の居場所」としての家庭環境をつくることを心がけています。
③ 保育園の先生に「困りごと」を共有する
娘は、上記のような些細なお友達とのトラブルを、いつまでも憶えています。
「入れてって言ったのに断られた」
「お尻を触られたのが嫌だった」
「お給食のときにお野菜食べられなくて怒られた」
娘に関わる先生には、触覚過敏や偏食があることも含め、繊細に感じるポイントを伝えるようにしています。
普段はおっとりしていて、あまり目立つことのない娘。
ですが、先生方に娘の気持ちを共有することで、丁寧に関わっていただけていると感じています。
「本人にとってどんなことがストレスになりやすいか」を具体的に伝えることが大切です。
④ 切り替えができた時は「小さな成功体験」として強化する
登園時や、園でのトラブルが起こると、娘は気持ちが崩れがちです。
娘が「気持ちを切り替えることができた」瞬間は、すぐに声を掛けるようにしています。
担任の先生も「娘ちゃんは“おいで”って両手を広げて呼ぶと、気持ちを切り替えられることがあるんです。えらいねって褒めています。」と教えてくれました。
気持ちが切り替えられた時に「すごいね」「自分でできたね」と褒めると、良い行動を強化することに繋がります。
⑤ 親子で「スペシャルタイム」を過ごしてみる
余裕がある、お休みの日。
カウンセラーの先生に教えてもらった「スペシャルタイム」を実践しています。
子どもの「わたしを見てほしい」という欲求をあらかじめ満たしてあげることで、注目欲求か起こる不適切な行動が減っていくという効果があります。
必要な時間はたったの5分。
事前に子どもに遊びを選択させて「スペシャルタイムを始めるよ」と声を掛け、親と子どもの1対1で行います。
子どもが選んだ遊びに、親は口出しをしません。
命令、口出し・質問、批判をしないルールを守って、子どもと遊び込みます。
詳しくは以下の記事で紹介していきます。
▶ わが家の「スペシャルタイム」実践記録!発達特性のある子に効果があった関わり方(準備中)
おわりに ―― ゆっくりでも、子どもは成長してゆきます
娘は同年齢の子と比べると、どこか幼く感じるところが多々あります。
数を数えるのが苦手だったり、文字に興味が持てなかったり。
そんな姿に、親として不安になる日もあります。
「うちはうち、よそはよそ」
必死に自分に言い聞かせるものの、どうしても周りと較べてしまうのが人間というもの。
焦ってひらがなを勉強させようとして泣かれてしまい、反省する日だってありました。
とはいえ、去年の娘と較べれば、確実に成長しているのは確かなこと。
自分に「大丈夫だよ、ちゃんと育っているよ」と言い聞かせて、見守っていきたいです。
大切なのはきっと、このきらきらな笑顔を失わないよう、サポートしていくこと。
そんな気持ちで、これからも娘の育ちを応援させてもらいたいです。
よかったら、あなたのお家の朝の風景を、コメントしていってくださいね!
📌 このブログは、不登校・不登園や、発達障害、発達グレーゾーンの子育てに悩むママパパへの情報共有を目的としています。少しでもホッとする時間をお届けできたら幸いです。
📎関連記事:「もう限界!」発達障害・母子分離不安の子どもの登校しぶりに悩むあなたへ 私が実践した5つの対応策

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