【児童精神科入院】発達障害の息子8歳とはじめての院外外出

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はじめに

こんにちは、やななです。
今日は、息子と娘と3人で、初めての院外外出をした日のことを綴っていきます。

看護師さんと考えた「頑張りシート」3枚目を達成した息子。

病院内での外出の次のステップとして、いよいよ院外の外出が叶うことになりました。


息子の希望で、娘と私と3人で出かけることに。

3か月ぶりの親子3人でのお出かけに、私は正直ドキドキしていました。


というのも、主治医との約束で「もし病棟にまっすぐ戻れなかったら、一切の外出ができなくなる」と決まっていたからです。

成功に終わるか、それとも失敗してしまうのか、正直不安がなかったわけではありませんでした。


今日は、私たちが踏み出した大きな一歩を、ここに記録していこうと思います。

最後まで、お付き合いいただけたら嬉しいです。

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院外への外出、その意味と事前の「お約束」

院外外出は、単に「病院の外に出る」ということ以上の意味がありました。

入院生活で積み重ねてきた、小さな「できた」を次のステップへつなげる、大切な一歩です。


今回の外出は、病棟で取り組んでいた「頑張りシート」を3枚達成できたご褒美。

院内での外出がスムーズにできるようになった息子にとって、院外の外出は、積み上げてきた「頑張りの証」でした。

そして、家族3人での時間をすこしずつ取り戻すための、はじめの一歩でもあります。


ただし、外出には条件がありました。

主治医から「出かけても、時間になったら病棟にまっすぐ戻ること」と言われていたのです。

もし守れなければ、院内外出の許可も、何もかも取り消しになってしまいます。


息子にとっても、私にとっても、プレッシャーのかかる約束でした。

だからこそ、出かける前に何度も「お約束」を確認し、息子自身にも理解してもらうことを大切にしました。


「別れ際、悲しくなって泣いても大丈夫。でもお母さんが戻ると言ったら、約束を守ろう。」

看護師さんと私と3人でしっかり確認し合って、息子は元気に手を振って、病棟を離れました。


院外外出はただ「自由に遊びに行ける」時間ではなく、退院へ向けての練習。

その大きな一歩であることを胸に刻んで、病院の外へ、3人で手をつないで歩き出しました。

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あっという間の4時間、家族3人で過ごした日

外出のはじめ、まずは、息子の散髪へ行きました。

入院して3か月、伸びた髪の毛を切ってあげたいと常々思っていたからです。


とはいえ、かなり久しぶりの散髪。

はじめての外出でテンションが上がって、上手くいかないのではと不安に思う気持ちもありました。

さらに私の時間の読みが甘く、30分もの待ち時間が発生。

いよいよ「途中で帰ることになるかもしれない」と、覚悟していました。


ところが、息子は待ち時間を嫌がることなく、「スマホでお絵描きできたら待てるよ」と自分から教えてくれました。

そして順番が来たら、10分間じっと座って、髪を切る事ができたのです。


息子の落ち着いた姿に、私は驚きと感動を覚えました。

息子自身も「さっぱりして良かった!」と喜んでいて、とても嬉しくなりました。


つぎは、約束していたお寿司屋さんへのお出かけ。

こちらは待ち時間のないように予約していたので、スムーズに席につくことができました。


テーブル席で向かい合って座ろうとしたら、2人とも「ママの横がいい!」。

ぎゅうぎゅうになりながら、3人でベンチシートに並んで食べました。


1時間ほど、落ち着いて食べられたことにも感慨深さがありました。

これまで家族4人での外食では、子ども達が言うことを聞かないと夫が不機嫌になって「もう外食はしない」と言われていたからです。

今こうして、子どもたちと一緒に楽しく食事できることが、本当に嬉しくて。

改めて幸せを噛みしめました。


食事のあとは、時間が余ってしまったので、公園へ。

子どもたちは必死になって蝶やバッタを追いかけ、1時間近く夢中で走り回っていました。


ただ、4歳の娘が帰り際、疲れすぎてグズグズになってしまいました。

「ママ抱っこ!もう歩けない!」と娘がしゃがみ込みます。


すると息子も「えーずるい、僕も少し抱っこされたい」と言い出しました。


荷物いっぱいの両手で困っていると、息子が言いました。

「娘ちゃんはあそこの噴水まで抱っこね、そこから僕でいいよ」


さらに「手伝って:と声をかけると、何も言わず、虫かごや虫網を持ってくれた息子。

今までだったら「やーだよー」とふざけて逃げていたはずなのに。


その姿を見て、息子が「折り合いをつける力」を身につけたことを、ひしひしと感じました。

ちいさな背中が、とても頼もしく見えた瞬間でした。

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別れ際に見せた寂しげな顔、母の思い

楽しい時間は、あっという間でした。

私の「病院へもどろうか」という声掛けに「わかった」とすんなり頷く息子。


一緒に帰れないことの寂しさが、ぐっと胸に迫ってきました。

でも最後まで笑顔でいようと決めて、しりとりしながら病院へ向かいました。


「車の中ですこし遊びたい」

息子と娘は、トランクに入って遊ぶのが大好き。

病院の駐車場で、5分だけのお約束をして、2人仲良く過ごしました。


タイマーが鳴ってからも「まだ遊びたいよ」と、息子が言います。

でも「時間になったから行こう」というと、自分から靴を履いて降りてきました。


病棟にて看護師さんに、今日一日の流れと、とても頑張っていたことを伝えました。

いよいよお別れの時です。


息子は、角を曲がって見えなくなるまで「バイバイ!妹ちゃんもバイバイ!」と、病棟の入り口で見送ってくれました。

寂しげな顔をしながら、でもこちらに駆け寄ってくることなく、じっとそこにいて。


エレベーターに乗った瞬間、私の目に涙がこみあげました。

ひさしぶりに一緒に過ごせて、息子の頑張りを見られた、嬉しさと。

そして、一緒に帰れない寂しさと。

いろいろな思いが込みあげてくる中、娘の手をひいて2人で病院から、帰路につきました。


無事に乗り越えられた院外外出。

わたし達にとって、新しい家族の形として踏み出した、新たな一歩になりました。


これからも3人で沢山お出かけして、想い出をつくっていきたい。

それが当たり前の毎日になるよう、退院まで一緒に歩んでいきたい。


そう、あらためて感じた一日でした。

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おわりに

息子が少しずつ自分の気持ちをコントロールし、約束を守ろうとする姿。

娘が、久しぶりにお兄ちゃんと一緒に元気いっぱいに遊んでいる姿。

すべてが、大切な宝物の1日でした。

院外外出を無事に終えられて、一歩一歩、退院へ近づいていることを感じます。

嬉しさと、少しの寂しさや不安を抱えながらも。

こうして一緒に時間を過ごせる喜びは、かけがえのないものだと改めて思いました。


これからも、ちいさな「できた」を積み重ねながら、家族3人で過ごす日々を大切にしていきたいと思います。


そして、今日のような瞬間が、やがて当たり前の幸せになる日を目指して。

退院まで、そしてその先も、一歩ずつ歩んでいきたいです。


ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

それではまた、次の記事でお会いしましょう!

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